【キャリアアップ】重要スキルその13:エンパシー(共感力)

キャリアアップ

 キャリアアップのための重要スキル20選、その13はエンパシーです。エンパシー(Empathy)とは、自分とは異なる価値観や考え方を持つ他人に自己を投影し、相手が何を考えているのか、どう感じているのかを想像する力のこと。 「共感」や「感情移入」、「自己移入」と訳される場合もあります。
 他者の感情や視点を理解し、それに基づいて行動する能力はリーダーシップに欠かせません。エンパシーの重要性や身につけるためのステップ、日常生活の中で実践できる具体例ついて紹介します。

エンパシー(共感力)の重要性

エンパシー(共感力)は、他者の感情や視点を理解し、それに応じた行動を取る能力です。キャリアアップにおいて、エンパシーは非常に重要なスキルです。その重要性について以下のポイントを挙げて説明します。

1. 人間関係の構築と維持

エンパシーを持つことで、職場での人間関係を円滑にすることができます。同僚や上司、部下との信頼関係を築くためには、相手の気持ちや状況を理解し、それに応じたコミュニケーションを取ることが必要です。良好な人間関係は、仕事の効率を高め、ストレスを軽減し、職場全体の雰囲気を良くする効果があります。

2. リーダーシップの向上

優れたリーダーはチームメンバーの感情やニーズに敏感であり、それに応じてサポートやフィードバックを提供します。エンパシーがあるリーダーは、メンバーのモチベーションを高め、チーム全体のパフォーマンスを向上させることができます。また、エンパシーを持つことで、困難な状況でも冷静に対処し、適切な判断を下すことができます。

3. 顧客対応力の向上

顧客やクライアントとの関係においても、エンパシーは重要です。顧客のニーズや問題を正確に理解し、それに応じた解決策を提供することで、顧客満足度を高めることができます。エンパシーのある対応は、顧客との長期的な信頼関係を築く助けとなり、リピーターや口コミによる新規顧客の獲得にも繋がります。

4. コンフリクト(対立)の解消

職場では時に対立や意見の衝突が発生します。エンパシーを持つことで、相手の立場や感情を理解し、対立を円滑に解消することが可能です。エンパシーを活用することで、双方が納得できる解決策を見つけ、関係を修復し、前向きな環境を維持することができます。

5. 自己成長と学習

他者の視点を理解することで、自分自身の成長にも繋がります。エンパシーを持つことで、様々な価値観や考え方を学び、自分の視野を広げることができます。また、フィードバックを受け入れやすくなり、自己改善に役立てることができます。

6. イノベーションの促進

エンパシーを持つことで、多様な視点を取り入れた創造的なアイデアを生み出すことができます。チームメンバーの意見や感情を尊重することで、自由でオープンな議論が促進され、新しい発想や解決策が生まれやすくなります。

エンパシーは単なる感情的なスキルではなく、プロフェッショナルな場面でも大いに役立つ実践的な能力です。キャリアアップを目指す上で、この能力を磨くことは、成功への鍵となるでしょう。

エンパシーを身につけるためのステップ

エンパシーを身につけるためには、意識的に努力し、日常的な行動に取り入れることが重要です。以下のステップを参考に、エンパシーを高める方法を実践してみてください。

1. 自己認識を高める

  • 自分の感情に気づく: 自分の感情に対する理解を深めることで、他者の感情も理解しやすくなります。日記をつける、感情を表現するアートや音楽を取り入れるなど、自分の感情を認識する練習を行いましょう。
  • 自己反省: 一日の終わりに、自分がどのような感情を抱き、どう反応したかを振り返る時間を持ちます。

2. 他者の視点を理解する練習

  • 積極的な聞き手になる: 相手の話に集中し、相手が何を感じ、考えているのかに注意を向けましょう。話を遮らず、相手が話し終わるまで待つことを心掛けます。
  • オープンエンドの質問をする: 「どう思いますか?」や「なぜそう感じましたか?」といった質問をすることで、相手の内面に対する理解を深めることができます。

3. 観察力を養う

  • 非言語的なサインに注目する: 相手の表情、ボディランゲージ、声のトーンなどを観察し、それらが相手の感情をどう表現しているかを理解する練習をします。
  • 環境や状況を考慮する: 相手の行動や反応がどのような環境や状況に影響されているかを考えることで、より深く理解することができます。

4. 共感を表現する

  • 共感的なフィードバックを与える: 相手の感情を認識し、それに対する理解を示すフィードバックを行いましょう。例えば、「その状況は本当に大変だったでしょう」といった具体的な共感の表現を使います。
  • 感情を共有する: 自分自身の経験や感情を共有することで、相手も共感しやすくなります。ただし、自分の話に終始せず、相手の話を中心にすることが大切です。

5. 相手の立場に立つ

  • ロールプレイを行う: 自分が相手の立場に立って考える練習を行います。これは、日常の会話や仕事の場面でも実践できる練習法です。
  • 多様な視点を学ぶ: 書籍や映画、ドキュメンタリーなどを通じて、異なる背景や経験を持つ人々の視点を学ぶことで、エンパシーの幅を広げます。

6. 継続的な学びと実践

  • フィードバックを求める: 周囲の人から自分の共感力についてフィードバックをもらい、改善点を見つけましょう。
  • エンパシーに関する学習を続ける: エンパシーに関する書籍や講座を利用して、理論と実践の両面からスキルを向上させます。

エンパシーは一朝一夕に身につくものではなく、継続的な努力と実践が必要です。日々の生活や仕事の中でこれらのステップを取り入れ、徐々にエンパシーを高めていくことが重要です。

エンパシーを高めるために日常できること

エンパシーを高めるために、日常生活で具体的に取り入れられる行動や習慣を以下に挙げます。

1. 積極的な傾聴を実践する

  • 電話や対面での会話中に注意を集中する: 他のことをしながらではなく、相手の話に全身全霊を注ぎます。例えば、電話中はPCやスマホから目を離し、相手の声に集中する。
  • 相手の話を遮らない: 例えば、友人が困っていることを話しているとき、途中でアドバイスをしようとせず、最後まで話を聞きます。

2. 非言語コミュニケーションに注意を払う

  • ボディランゲージを観察する: 会話中に相手の表情や身振り手振りを観察します。例えば、同僚が話している時に、彼の顔の表情や手の動きに注目してみましょう。
  • 自分のボディランゲージを調整する: 話している相手に対して開かれた姿勢を保ち、アイコンタクトを取り、相手の話に相槌を打つなどの反応を示します。

3. 感情を言葉にする

  • 感情を表現する習慣をつける: 日記を書く際に、その日の出来事だけでなく、自分がどのように感じたかを記録します。例えば、「今日は上司に褒められて嬉しかった」という感情を具体的に書きます。
  • 他人の感情を言葉にする: 友人や家族が何かを話しているとき、その感情を言葉にして返す。例えば、「その話を聞いてとても悲しかったんだね」と共感を示します。

4. 他者の視点に立つ練習をする

  • 読書や映画鑑賞を通じて他者の視点を理解する: 多様な文化や背景を持つ登場人物の物語を読むことで、異なる視点を体験します。例えば、多様な文化や社会問題に触れる作品を選びます。
  • 日常の出来事を反省する: その日の人間関係や出来事を振り返り、相手の立場に立って考えてみる。例えば、「今日は同僚にきつい言葉を言ってしまったけれど、彼はどう感じたのだろうか?」と反省します。

5. 共感を示す行動を取る

  • 小さな親切を実践する: 他人に対する思いやりの行動を積極的に行います。例えば、困っている同僚に手を貸したり、落ち込んでいる友人に励ましのメッセージを送る。
  • 感謝の気持ちを伝える: 日常の中で感謝の気持ちを言葉にして伝えます。例えば、家族が食事を作ってくれたら、「ありがとう、美味しかったよ」と感謝の言葉を伝えます。

6. 自己ケアを大切にする

  • 定期的なリフレクションの時間を持つ: 一日の終わりに静かな場所で自分自身と向き合う時間を持ちます。瞑想や深呼吸を行い、心を落ち着かせます。
  • 感情を整理する: ストレスや疲れを感じた時、自分の感情を整理するために休息を取ったり、趣味に時間を使ったりします。

これらの具体的な事例を日常生活に取り入れることで、エンパシーを高めることができます。エンパシーは習慣として意識的に練習することで身につくスキルです。

当メディア管理人
じょう

大学卒業後、日系の経理部員からキャリアをスタートし、欧米、台湾など主に外資系にて転職を経験。その間、マネージャーからCFOへと着実にキャリアアップを実現。
 定年後、会社設立し定年ぼっち起業。キャリアアップ経験、人事部ではなく採用部門側として700人以上の経歴確認や300人以上の採用面接の経験、求職側と採用側の両方の経験などを活かしたキャリアアップ支援を実施中。また、中小企業診断士、ITコーディネーター、ファイナンシャル・プランナーなどの資格を活かした個人のライフ・バリュー・アップをサポート中。2024年5月国家資格キャリアコンサルタント登録。
 このサイトでは、「キャリア=ライフ・バリュー」と捉え、「自分らしくキャリアアップをしながら、ライフバリューアップを目指している人に向けてのコンシェルジュ」を目指して、情報を発信中。

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