【セカンドライフ】中高年のボランティア活動:地域貢献で充実した人生を送る方法

セカンドキャリア

50〜60代は、仕事も家庭もひと段落し、「これからどう生きていこうか」と考え始める時期です。
そんな中で注目されているのが、中高年のボランティア活動です。

実際、「定年後の時間を有効に使いたい」「社会に恩返しをしたい」「誰かの役に立ちたい」と考え、市や社会福祉協議会が主催する説明会に足を運ぶ50代・60代が増えています。

しかし、初めてボランティアをする人からは、

  • 「特別なスキルが必要なのでは?」
  • 「自分のような普通の人でも大丈夫?」
  • 「続けられるか不安…」
    といった声がよく聞かれます。

結論から言えば、心配は不要です。
中高年のボランティア活動は、専門性より「無理なく、できることを継続する姿勢」が最も重要です。そしてその活動は、地域や誰かの役に立つだけでなく、自分自身の心を満たし、“第二の人生の軸” にもなっていきます。

本記事では、仕事で培った視点を活かしながら、中高年がボランティア活動を通じて人生をどのように豊かにできるのか、具体例とともにわかりやすく解説します。

1.なぜ今、中高年のボランティア活動が注目されているのか

① 定年後の“役割の空白”が生まれる

長年働いてきた50〜60代は、仕事が生活の中心だった時間が長いため、定年が近づくと“役割の空白”を感じやすくなります。

身近な例:
会社勤めをしていたAさん(62歳)は、退職後に「急に1日が長くなった」と感じ、何かをしたいと思いながらも、何から始めるべきかわからず戸惑っていたそうです。

ボランティアは、この空白を埋め、人生に「社会とのつながり」を取り戻す役割を果たします。


② 地域社会では「中高年の力」が求められている

高齢化が進む日本では、地域活動・見守り・災害支援など、担い手不足が深刻です。
特に 50〜60代の経験やコミュニケーション力 は、現場で非常に高く評価されます。

身近な例:
自治体の「子ども食堂」では、料理や配膳より、利用者に声をかけて安心感を与える人が重宝され、中高年の参加が増えています。


③ 健康寿命の延伸にもつながる

ボランティアは身体的・精神的な健康にも好影響があります。
厚生労働省の調査でも、「社会参加をしている高齢者ほど心身が元気である」ことが示されています。

参考:
厚生労働省「健康日本21」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000163078.html

身近な例:
ボランティアに参加することで外出の機会が増え、運動量が増えたり、人との会話が刺激となりメンタルが安定するという人は多いです。


2.中高年のボランティア活動にはどんな種類があるのか

ここでは、無理なく始めやすく、50〜60代に人気の活動を紹介します。


① 学校・教育支援ボランティア

  • 読み聞かせ
  • 登下校の見守り
  • 図書館の整備
  • 学習支援

身近な例:
孫を見る感覚で子どもと接することができ、「毎回子どもたちが名前を呼んでくれるのが嬉しい」という声が多く聞かれます。


② 福祉・地域見守りボランティア

  • 高齢者の訪問
  • 買い物や外出のサポート
  • 独居高齢者の見守り
  • 障害者支援

身近な例:
週1回の訪問を続けたことで訪問先の高齢者が元気になり、「あなたの声を聞くと安心する」と言われたことが励みになった方もいます。


③ 防災・災害支援ボランティア

自治会での防災訓練や、災害時の物資仕分け、避難所支援など。

身近な例:
普段は地域の見回りを担当し、災害時には避難所の案内をする60代の男性は、「地域の役に立てている実感がある」と話します。


④ 文化・スポーツ支援

  • 地域イベントの運営
  • マラソン大会のサポート
  • 図書館ボランティア
  • 歴史資料の整理

身近な例:
地元マラソン大会の給水ボランティアは人気で、「一緒に盛り上げる楽しさがある」と50〜60代の参加が多くあります。


⑤ SNS・デジタル支援(人気急増)

最近増えているのが、スマホ講座やパソコン教室のサポートです。
50〜60代は「できること」と「できないこと」の中間にいるため、初心者に寄り添った教え方ができると評価されています。

身近な例:
70代の高齢者にLINEの使い方を教えたら、「孫とテレビ電話ができるようになった」と喜ばれ、講師自身の喜びにもつながっています。


3.中高年がボランティア活動を始める際の4つのステップ

ステップ1:無理なくできる範囲を決める

まずは「週1回」「月2回」程度から始めるのがおすすめです。
続けるためには、最初に無理をしないことが重要です。

身近な例:
フルタイム勤務から定年後に急に毎日参加した男性は疲れてしまい、月2回に減らしたことで逆に長続きしました。


ステップ2:興味のある分野を“軽く体験”してみる

多くの自治体・社会福祉協議会が「体験講座」や「説明会」を実施しています。

参考:
全国社会福祉協議会
https://www.shakyo.or.jp/

身近な例:
最初は「何となく参加してみた」読み聞かせボランティアが、気づけば10年以上の生きがいになったという人もいます。


ステップ3:自分のスキルや経験を活かす

中高年には、仕事で培った知識やコミュニケーション力が豊富にあります。
それらはボランティア活動で非常に価値を持ちます。

身近な例:
元営業職の方は、人と話すスキルを活かして地域見守り活動で大活躍。
元総務の方は、イベント運営や資料作成の面で頼られています。


ステップ4:仲間とつながる

ボランティアは“人とのつながり”を楽しむ活動でもあります。
同年代の仲間が増えることで、活動が続けやすくなります。

身近な例:
活動後にお茶を飲む習慣ができ、その時間を楽しみに通うようになったという方は多いです。


4.ボランティア活動を長く続けるための3つのコツ

① 完璧を目指さない

ボランティアは“善意”で支えられています。
「必ず役に立たなければ」と無理に考えず、できる範囲で気楽に参加しましょう。

身近な例:
「今日は大したことができなかった」と思った日でも、挨拶や笑顔が利用者の支えになっていることがあります。


② 自分の生活リズムを大切に

中高年は体力や家庭の状況に変化がある時期です。
無理のない範囲で続けることが重要です。


③ 成果を焦らない

ボランティアの成果は目に見える形で現れにくいもの。
「ありがとう」の一言が最大の報酬です。

身近な例:
認知症の高齢者に寄り添う活動で、少しだけ笑顔が増えたり、名前を覚えてもらえたとき、やりがいを強く感じる方が多いです。


5.参考になる公的サイト

■ 内閣府「高齢社会白書」

https://www8.cao.go.jp/kourei/
中高年・高齢者の社会参加とボランティア活動に関するデータを確認できます。

■ 全国社会福祉協議会(ボランティア情報)

https://www.shakyo.or.jp/
全国の社会福祉協議会の活動をつなぐサイト。各地の活動事例が参考になります。


まとめ

中高年のボランティア活動は、

  • 第2の人生の生きがい
  • 健康維持
  • 地域貢献
  • 人とのつながり
    すべてを満たしてくれる、非常に価値のある取り組みです。

スキルや経験が豊富な50〜60代だからこそできる活動が必ずあります。
大切なのは、「完璧でなくていいからまず一歩踏み出すこと」。
その一歩が、人生を豊かにする大きな転機になります。

今日あなたが興味を持った小さな行動が、未来の大きな充実感につながります。
あなたのペースで、無理なく、中高年のボランティア活動を楽しんでください。

当メディア管理人
じょう

日系企業から外資系CFOまでキャリアアップを経験し、定年後は「定年ぼっち起業」を実践中。キャリア・お金・ライフプランに関する豊富な経験と、中小企業診断士・FP・キャリアコンサルタントなどの資格を活かし、現役世代からシニア世代までのライフ・バリュー・アップを支援。
本ブログ「キャリ道」では人生の転機に役立つヒントを発信しています。

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