【キャリアアップ】転職支援の専門家を活用:7の役割

コンサルティング

 キャリアアップ転職支援の専門家には、キャリアアドバイザー、キャリアカウンセラー、キャリアコーチ、人材アドバイザー、国家資格キャリアコンサルタントなど様々な名称の専門家がいます。彼らは人材紹介会社(転職エージェント)に勤務している方がほとんどです。
 その場合、国家資格キャリアコンサルタントを除いて、各名称の違いはなく、特に資格も必要ありません。そのため、専門家を活用する際に、専門家の役割、人材紹介会社(転職エージェント)の役割、国家資格キャリアコンサルタントの役割など、それぞれの役割について事前に知っておくことが大切です。

キャリアアップ転職支援の専門家の役割

転職を考え始めた時、まず行うのが転職エージェントや転職サイトへ登録する方が多いと思います。

キャリアアドバイザーなどの転職支援の専門家は、個々の職業や職場において、個人が自身の職業生涯を計画し、発展させるのに役立つ専門家です。以下は、キャリアアドバイザー(以下、キャリアアップ支援の専門家をキャリアアドバイザーと統一)の主な7つの役割についてポイントです:

  1. キャリアプランニングの支援:
    キャリアアドバイザーは、個々のクライアントのスキル、興味、価値観に基づいて、将来の職業的な目標を明確化し、それに向けての計画を策定する手助けをします。
  2. 職業の理解:
    キャリアアドバイザーは、現代の職業環境において何が求められているかを理解し、クライアントに適した職業の選択肢を提示します。産業のトレンドや新しい職種にも敏感であることが求められます。
  3. 教育とスキルのアドバイス:
    キャリアアドバイザーは、必要なスキルや資格、教育の選択についてのアドバイスを提供します。これは、新しい職業に進むためのステップや、既存のスキルを向上させる方法に関する助言も含みます。
  4. 求人検索と就職サポート:
    キャリアアドバイザーは、求人市場を熟知し、クライアントに適した仕事を見つけ、応募プロセスや面接の対策などのサポートを提供します。
  5. キャリアの変更や転職のサポート:
    他の職種や業界に転職したい場合、キャリアアドバイザーはその過程をサポートし、転職者がスムーズに移行できるように助けます。
  6. キャリアに関する問題の解決:
    キャリアに関する問題や課題が生じた際、キャリアアドバイザーは問題解決のための戦略を共に検討し、クライアントが乗り越えるのを助けます。
  7. 労働市場の動向の把握:
    キャリアアドバイザーは、労働市場の変化や需要の動向を追跡し、それに基づいてキャリアプランを調整するアドバイスを提供します。

総じて、キャリアアドバイザーは個々のクライアントの状況や目標に応じて、包括的かつ個別化されたサポートを提供することが期待されます。

キャリアアップ転職支援の専門会社の役割

人材紹介会社(転職エージトまたはヘッドハンティングなどがあります)は、企業と求職者の間に立ち、優れた人材を見つけ、それを企業に紹介するサービスを提供します。以下は、一般的な人材紹介会社のビジネスモデルに関する概要です:

  1. クライアント企業との契約:
    人材紹介会社は、企業との契約を結びます。契約には、求められる人材のプロファイル、募集の期間、報酬構造などが含まれます。企業は、特定の職種やポジションに適した優秀な候補者を求めていることが一般的です。
  2. 求人募集と広告:
    人材紹介会社は、クライアント企業が求める条件に基づいて求人募集を行います。これには、企業の求人広告の作成や適切な媒体への掲載が含まれます。同時に、人材紹介会社は自身のネットワークやデータベースを活用し、潜在的な候補者を見つけ出します。
  3. 候補者のスクリーニングと選定:
    応募があると、人材紹介会社は候補者の履歴書や職務経歴書をスクリーニングし、適格な候補者を選定します。これには面接やスキル評価などのプロセスが含まれます。
  4. 企業への候補者の紹介:
    選ばれた優秀な候補者は、企業に紹介されます。紹介が成功し、企業がその候補者を採用すると、人材紹介会社には成功報酬が支払われます。これは通常、候補者の初年度の給与の一部として計算されることがあります。
  5. 保証期間の提供:
    一般的に、人材紹介会社は成功報酬に伴って一定の保証期間を提供します。この期間内に採用した候補者が退職した場合、人材紹介会社は無償または部分的な償却を提供することがあります。
  6. 付加価値の提供:
    一部の人材紹介会社は、求人募集や候補者のスクリーニングに加えて、企業や候補者に対してキャリアアドバイス、市場動向の情報提供、雇用関連法務のアドバイスなどの付加価値サービスを提供することがあります。

人材紹介会社は、企業が迅速に適切な人材を見つけ、候補者が最適な仕事を見つけるのを助ける重要な役割を果たしています。

転職支援専門会社、利用時の留意点

転職支援の専門会社(人材紹介会社や転職エージェント)を利用する際には、いくつかの留意点があります。以下に、重要なポイントを挙げてみましょう:

  1. 信頼性と実績:
    • 人材紹介会社の信頼性と実績を確認してください。実績やクライアントの評判は、その会社が信頼できるかどうかを判断する重要な手がかりとなります。
  2. 業界や職種の専門性:
    • 企業が求める人材の特定の業界や職種に特化しているかを確認してください。特定の業界や職種に精通している人材紹介会社の方が、より適切な候補者を見つけやすい傾向があります。
  3. 契約条件と報酬構造:
    • 契約条件と報酬構造を十分に理解しましょう。成功報酬の金額や支払いタイミング、保証期間などを明確に把握しておくことが重要です。
  4. 情報の共有とコミュニケーション:
    • 人材紹介会社との良好なコミュニケーションは成功に不可欠です。クライアントとして求める人材の詳細な情報を共有し、進捗状況やフィードバックを定期的に確認し合いましょう。
  5. 候補者のスクリーニングプロセス:
    • 人材紹介会社の候補者スクリーニングプロセスについて理解しておくことが重要です。スキル評価や面接の方法、プロファイリング手法などがクライアントの期待に沿っているか確認しましょう。
  6. 機密保持と法令順守:
    • 人材紹介会社は取り扱う情報が機密性の高いものであるため、機密情報の適切な取り扱いが求められます。また、雇用に関する法令や規制を遵守しているか確認しましょう。
  7. 複数の人材紹介会社との比較:
    • 複数の人材紹介会社を比較検討することで、異なるオプションを理解し、最適なパートナーを選ぶことができます。それぞれの会社の強みや特徴を比較してみましょう。
  8. 契約前の質問と不明点の解消:
    • 契約を結ぶ前に、質問や疑問点があれば積極的に質問し、不明点を解消しておくことが重要です。契約が進む前にすべてが明確になっていることが、トラブルを未然に防ぐ手段となります。

これらの留意点を考慮することで、人材紹介会社を選定し、効果的に利用することができます。

国家資格キャリアコンサルタントとは

国家資格であるキャリアコンサルタントは、日本において職業的なキャリアアドバイスや職業紹介など「キャリアコンサルティングを行う専門家」です。以下に、国家資格キャリアコンサルタントの主な役割について説明します。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/career_consulting.html

  1. 職業診断とカウンセリング:
    • キャリアコンサルタントは、クライアントとの面談やインタビューを通じて、クライアントのスキル、興味、価値観を把握します。
    • 職業診断を行い、クライアントに最適な職業選択やキャリアプランの立案に役立つ情報を提供します。
    • 心理学的手法やカウンセリングスキルを活用して、クライアントが自らのキャリアについて深く理解し、適切な方向へ進む手助けをします。
  2. 求人情報の提供とマッチング:
    • キャリアコンサルタントは、求人情報や労働市場の動向に関する情報を収集し、クライアントに提供します。
    • クライアントのスキルや志向に合致する求人を見つけ、適切な職場環境を提案します。
    • 求人とクライアントのマッチングを通じて、より良い職業生涯を築く手助けを行います。
  3. 職業教育とスキル開発のアドバイス:
    • キャリアコンサルタントは、クライアントに対して必要な職業教育やスキル開発のアドバイスを提供します。
    • 職業の要件に適した資格やトレーニングプログラムを紹介し、クライアントが職場で成功するための準備をサポートします。
  4. 転職支援:
    • キャリアコンサルタントは、転職を検討しているクライアントに対して、転職プロセス全般でのサポートを行います。
    • 履歴書や職務経歴書の添削、面接対策、交渉スキルの向上など、転職に関するアドバイスを提供します。
  5. 企業との連携:
    • キャリアコンサルタントは、企業や雇用主とも連携し、求人情報を収集したり、クライアントのスキルや経歴を企業にアピールする役割を果たします。
    • 企業とのパートナーシップを通じて、クライアントが適切な職場に就く手助けを行います。

国家資格キャリアコンサルタントは、これらの役割を通じて、クライアントが自分の能力を最大限に発揮し、充実したキャリアを築く手助けを行います。また、厚生労働省が認定した機関による試験と登録・更新講習など受けている名称独占資格であるため、一定の能力と経験があることが条件となっています。
国のキャリアコンサルタント名簿に登録している「キャリアコンサルタント」と「キャリアコンサルタントを探したい企業担当者や個人等」ご利用者とのマッチングを支援するキャリアコンサルタント検索システム「キャリサーチ」があります。ぜひご活用ください。
https://careerconsultant.mhlw.go.jp/n/career_search.html

まとめ

キャリアアップ転職の支援には専門家の活用が大切です。専門家には、キャリアアドバイザー、キャリアカウンセラー、人材アドバイザー、国家資格キャリアコンサルタントなど様々な名称の専門家がいますが、国家資格キャリアコンサルタント以外、各専門家の違いはありません。専門家、専門会社、それぞれの役割を十分理解して、キャリアアップ転職を実現していきましょう。

当メディア管理人
じょう

大学卒業後、日系の経理部員からキャリアをスタートし、欧米、台湾など主に外資系にて転職を経験。その間、マネージャーからCFOへと着実にキャリアアップを実現。
 定年後、会社設立し定年ぼっち起業。キャリアアップ経験、人事部ではなく採用部門側として700人以上の経歴確認や300人以上の採用面接の経験、求職側と採用側の両方の経験などを活かしたキャリアアップ支援を実施中。また、中小企業診断士、ITコーディネーター、ファイナンシャル・プランナーなどの資格を活かした個人のライフ・バリュー・アップをサポート中。2024年5月国家資格キャリアコンサルタント登録。
 このサイトでは、「キャリア=ライフ・バリュー」と捉え、「自分らしくキャリアアップをしながら、ライフバリューアップを目指している人に向けてのコンシェルジュ」を目指して、情報を発信中。

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