転職活動を始める際には、いくつかの重要な法律知識を知っておくとトラブルを避け、安心して行動できます。以下に、押さえておくべき主な7つのポイントを紹介します。
競業避止義務
概要: 現在の雇用契約に、退職後の一定期間、同じ業界や競合会社への転職を制限する「競業避止義務」が含まれている場合があります。この義務がある場合、違反すると訴訟リスクが生じます。契約書に記載があれば、転職前に確認しましょう。
対応: 退職前に契約書や就業規則を確認し、転職先が問題ないか確認しましょう。競業避止義務は、正当な理由や合理的な範囲内でないと制限力が弱いとされていますが、慎重に対応することが望ましいです。
参考：厚労省より 競業避止義務の明確化について
秘密保持契約（NDA）
概要: 現職で扱っている情報（特に営業機密や顧客情報など）を他社に漏らさないように求められることがあります。これは就業中だけでなく、退職後も適用される場合があります。
対応: 転職先に現職の秘密情報を提供しないように気をつけましょう。また、転職先から同様の契約を求められることもあるため、内容を把握しておくことが大切です。
有給休暇の消化
概要: 退職前に残りの有給休暇を取得する権利があります。有給を消化できるかは企業の運用によりますが、法律上、会社が許可を拒む理由がなければ取得できます。ただし、業務上の理由で消化を認めない場合もあるため、事前に計画的に申請するとよいでしょう。
労働契約の解除通知
概要: 退職する場合、法律では少なくとも2週間前に退職を申し出ればよいとされています。ただし、就業規則に1か月前などの規定がある場合もあります。
対応: 会社の就業規則を確認し、スムーズに退職できるように準備しましょう。引継ぎ期間を考慮してできるだけ余裕をもって行動しましょう。転職後もどこで関係を持つかわかりません、飛ぶ鳥跡を濁さずが大切です。
転職活動中の在職中の権利
概要: 在職中の転職活動が会社に知られたくない場合も多いでしょう。原則として、在職中の転職活動は許されますが、業務時間中の面接や転職活動は控えた方が良いです。
対応: 業務外の時間で転職活動を行い、現在の仕事に支障をきたさないように心がけましょう。面接などは有給休暇で対応しましょう。
個人情報保護法の遵守
概要: 転職活動中に、個人情報の取り扱いには十分注意が必要です。特に、履歴書や職務経歴書に記載する情報は、慎重に扱いましょう。
対応: 応募先の企業がどのように個人情報を管理するか確認し、転職エージェントを利用する場合もプライバシーポリシーをチェックしておきましょう。
その他
退職後の社会保険や年金の手続き
退職後の社会保険や年金手続きも忘れずに確認しましょう。転職期間中に未加入となる場合、市区町村での国民健康保険への加入が必要です。
試用期間の扱い
転職先での試用期間中の待遇や解雇に関する規定についても把握しておくと安心です。
